呂芸ブログ
古布・骨董コラム
こけし
2019.11.29

【こけし売りたい人必見】売れるこけしと売りにくいこけしの見分け方【こけし処分】

 

「ご実家やご自宅にこけしがあり売りたい」「亡くなった身内が集めていたこけしを処分したい」

そう思いこけしの買取をしてくれる業者に連絡しても「買えないこけし」と断られたことのある方は少なくないのではないでしょうか。

一見同じように見えるこけしですが、売れるこけしと売りにくいこけしをどこに違いがあるのでしょうか。

当ブログがご覧いただいている方のお役に立てたら幸いです。

 

こけしを売るにはまず、大まかにこけしの歴史を知っていて損はありません。

 

こけしの歴史
 
こけしを作る職人のことを工人と呼びます。工人は木地師と言われる職業を生業としロクロを挽き碗や盆、鉢といった食器などを下木地を作ります。木地師の歴史は古く、発祥は奈良時代まで遡ります。
そんな木地師がこけしを作る様になるのは江戸時代、文化文政(1804年~1830年)の頃と考えられております。
 
東北地方の温泉地では湯治の風習が定着しつつあり、木地師達はこけしや独楽などの木地玩具を土産として売り始めます。こけし作りはこの湯治客目当ての木地師の副業として始められたと云われております。
湯治客もそれらを子供への土産として購入し村々へと帰っていきました。
 
当時の湯治客は一年中農業に従事して疲れた体を癒しに来た農民です。そのため高価な土産を買うことはできず、こけしは安価な土産として人気があり、また農村で待つ子供たちにとってもこけしは親が農作業でいない間の遊び相手として愛された木地玩具でした。
 
明治20年頃からロクロが足踏みロクロという、従来の綱引きロクロより効率・性能も向上されたものに替わったことに加え、温泉地も更なる湯治客増加により発展したため、こけしの需要と供給が著しく増加しました。
木地作りや描彩の技術も発達し、単なる粗雑な木端の土産物から工芸品のひとつとして生産されるようになります。
前者を「下手物」、後者を「上手物」と区別され、こけしが徐々に洗練されていくようになりました。
 
現在のこけしは宮城県の遠刈田系・鳴子系・弥治郎系・作並系や山形県の山形系・蔵王高湯系・肘折系、秋田県木地山系に岩手県南部系、福島県土湯系、青森県津軽系と主に11系統に分けられますが、こうした形態や描彩が確立してきたのもこの時期と重なります。
そしてその技術は親から子、師匠から弟子へと伝統として継承されるようになり、現代の伝統こけしへと繋がります。
 
明治24年に日本初の郷土玩具雑誌『うなゐの友』は出版され、それまで東北地方のいち郷土玩具だったこけしが初めて全国に紹介されることとなりました。さらに大正時代に入ると上手物のこけしは子供用の玩具というより大人が蒐集し鑑賞する対象へと移行し始めることとなり、こけしがコレクターアイテムとして認知されるようになりました。
  
第一次こけしブーム
 
大正時代にはブリキ製おもちゃやセルロイド製キューピーなどの人形の台頭により玩具としてのこけし人気は衰退しつつあり、ある意味大人が蒐集する鑑賞品として生産される様になります。
そういった流れの昭和3年(1928年)発行の天江富弥『こけし這子の話』がベストセラーとなり、時期を同じくして思想家・柳宗悦による民芸運動の高まりもあり、こけしが工芸品として日本全国のこけし蒐集家により買い求められるようになりました。
昭和初期に起こった一連の動きを「第一次こけしブーム」と呼びます。
 
この第一次こけしブーム一番の功績はこけしを玩具から民芸として全国区で認知され、こけし工人という地位を確立させたことでしょう。
 
第二次こけしブーム
 
戦後の高度経済成長期にはこけしの需要と供給が最も増加した時期となります。
昭和20年代後半より徐々にこけしの需要に高まりを見せます。
昭和23年(1948年)に宮城県鳴子の「全国こけし祭り」開催、昭和34年(1959年)宮城県白石市の「全国こけしコンクール」開催などこけし工人の地位向上が見られるようになると、今度は東京・名古屋・大阪など大都市でのデパートや百貨店にて工人によるこけし作りのデモンストレーション及びこけしの展示即売会が催され爆発的な需要を生み出す要因となります。
 
その需要に対し、生産効率が向上したモーター型ロクロに替わることにより供給することが可能となりました。
それに伴い師匠から独立したこけし工人も増え、大都市にはこけし友の会などの愛好会なども増加し、増大する需要に応えていく形がしばらく続きます。
 
この時期を「第二次こけしブーム」と呼びます。
昭和45年(1970年)の大阪万国博覧会もこけし人気に拍車をかける要因のひとつです。
東北地方の代表的工芸品としてこけしが展示されたことにより伊日本全国からこけしを買い求める客が東北地方の工人の工房へ殺到したそうです。
  
この時期は切手などもそうですが、ある種の投機的意味合いでこけしの値段が高騰しこけしブームを生み出したとも言えます。大正・昭和初期の上手物は高値で取引され、一時『株より儲かると口にするマニアもいる」と当時の新聞に書かれるほどでした。
  
高騰し過ぎた古作こけしは楽しんで蒐集している従来のこけしコレクターには買うことができません。
しかし伝統こけしの良いところは、その古作を伝統として踏襲した作品が多いことです。師匠の古作を弟子が模作・復元したこけしは手頃な価格で購入することができたため大変人気を博し、数多くの伝統こけしが生産されることとなりました。
  
第三次こけしブーム
昨今は第三次こけしブームと言われて久しいのですが、凡そ2010年代頃より続いているこけしブームではないでしょうか。
特徴としましては「こけし女子」「こけ女」と呼ばれる若い女性層を中心とした一大ブームになります。
2000年代は刀剣乱舞(とうらぶ)による「刀剣女子」に代表される、女性が中心となりブームを作る傾向にあり、こけしにおいてもそれは同様です。
 
第三次こけしブームには第二次のような投機的意味合いは見られず、純粋に造形や描彩、デザインが可愛いなどの理由で購入されるケースが多く見受けられます。
その変化に伝統こけしの工人も反応し、従来の伝統こけしだけに囚われない、新しい伝統こけしの制作に取り組み始めました。
ポップカルチャーの一端として海外でも紹介されフランスといった国々で鳴子のこけしなど販路を伸ばしており、今後のこけし文化の変遷が楽しみでもあります。
    
 
売れるこけしと売りにくいこけしとは
 
端的に申し上げれば売れるこけしとは「戦前こけし」です。
骨董品や美術品での取引の基準のひとつに「希少性」が挙げられますがこけしにおいても「希少性」は大変重要な要因のひとつです。
具体的には「戦前に作られたこけし」となります。
ブームで申し上げれば第一次こけしブーム期以前に生産されたこけしとなります。
第二次こけしブームでも高額で取引された古作こけしになります。時代はバブル経済期でしたので、その時期での買取り価格というわけにはいきませんが現在でも高額買取りになりうるこけしと言えます。
そういった古作のこけしは滅多に出るこけしではございませんが、かなりの本数を有するコレクターの方でしたらお持ちかもしれません。
  
逆に売りにくいこけしとは「第二次こけしブーム以降のこけし」となります。
 
これは圧倒的に本数が多いことが最大の理由です。
ロクロが電動化され効率の向上と共に生産本数も増加しました。加えて日本全国規模のこけしブームにより展示即売会などで相当数のこけしが販売されました。道路整備による流通網の拡大も要因のひとつです。
  
この第二次こけしブーム以降のこけしが買取り業者が言う「買えないこけし」の正体になります。
  
では第二次こけしブーム以降のこけしは売れないのかというと、必ずしもそうとは限りません。
その際に基準になるのが第三次こけしブーム含め、今でも売れている工人のこけしかどうか、いわゆる作家性」になります。
 
そして「保存状態」こけしのコンディションは古いこけし・戦後のこけし問わず重要な要素です。
こけしは木地に彩色をした木製の郷土玩具です。乾燥による割れがあるこけしは、たとえ戦前のこけしであっても評価としてはマイナス査定となります。
また直射日光の影響などで描彩が落ち、黒く日焼けした新しいこけしが古いこけしに見えることがあります。逆に最近作られたかのような保存状態の良好な戦前こけしも存在します。
見た目で一概に新しい・古いと言えないのがこけし見極めの悩ましいところです。
 
 
 
この要素はこけしにあまり興味がない方にとって見定めるのは大変困難と言わざるを得ません。またその実、買取業者ですら正確な見極め・鑑定ができていない業者も少なくありません。区別が効かないため「買取ができないこけし」と言うしかないのです。
こけしを処分されたい方はまずこけしの知識と買取実績の豊富なこけし買取業者にご依頼されることをお薦め致します。
【まとめ】売れるこけしと売りにくいこけしの見分け方
売れるこけしには「希少性」と「作家性」「保存状態」があります。
一般的に売れるこけしとは戦前こけしであり戦後の第二次こけしブーム以降のこけしは作家次第といっても過言ではないでしょう。見極めには専門的な知識と経験が必要であり、買取り業者の中でも正確な判断と査定ができない業者も少なくありません。
 
私たち呂芸の持つこけしに関する知識豊富な販売実績が、こけしを売りたいお客様、こけしの処分・買取を検討されているお客様、他の買取り業者より「こけしは買取できない」と言われたお客様のお役に立てれは光栄です。
 
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