古布・骨董コラム
2026.03.28
古布・骨董コラム
骨董品

作家物の木彫人形は高価買取対象|一点ずつ丁寧に鑑定

 

作家物の木彫人形は、単なる置物や民芸品とは一線を画す「美術工芸品」としての価値を持ち、その評価は作家の知名度や作風、制作年代、保存状態など多くの要素によって大きく左右されます。とりわけ著名な彫刻家や郷土作家による作品は、素材となる木材の質感や彫りの深さ、仕上げの技術に至るまで高度な技巧が凝縮されており、国内外のコレクターからも高い人気を誇ります。例えば、アイヌの木彫熊や地方の伝統工芸に根ざした人形作品、七福神や仏像を題材とした彫刻などは、単なる装飾品ではなく文化的背景や信仰、地域性を反映した貴重な資料としても評価されます。

近年では、作家の銘や共箱の有無、展覧会出品歴などが明確な作品ほど市場価値が安定しやすく、査定額にも大きく影響します。一方で、無銘であっても出来栄えの優れた作品や特定地域の特徴を色濃く残す作品は、専門的な視点から高く評価されるケースも少なくありません。そのため、木彫人形の査定においては、単なる古さや見た目だけで判断するのではなく、彫刻技術・木味・作風・時代背景といった多角的な観点から総合的に価値を見極めることが重要です。

当店では、木彫人形に精通した専門査定士が一点一点丁寧に拝見し、作家の特定や市場動向を踏まえた適正価格をご提示いたします。長年飾られていたお品や、遺品整理で見つかった作品であっても思わぬ価値が付くことがありますので、処分を検討される前にぜひ一度ご相談ください。出張買取にも対応しており、大切なお品物の価値を正しく評価し、次の持ち主へとつなぐお手伝いをいたします。

岐阜県飛騨市にて民芸品の買取り(一位一刀彫)

作家物の木彫人形とは何か(美術工芸としての位置づけ)

木彫人形は、日本の民芸や信仰、美術の歴史の中で長く親しまれてきた分野ですが、その中でも「作家物」と呼ばれる作品群は、量産的な民芸品とは明確に区別されます。作家物とは、特定の彫刻家や工芸作家が自らの美意識と技術をもって制作した一点物、あるいは少数制作の作品を指し、美術工芸品としての評価軸で取り扱われます。そこでは単なる装飾性や可愛らしさではなく、造形力・構成力・彫りの技術・素材の選択・仕上げの完成度など、総合的な芸術性が重視されます。

日本における木彫人形の作家作品は、仏師の流れを汲む彫刻家から、民芸運動に影響を受けた作家、さらには近現代の美術彫刻家に至るまで多様な系譜を持ちます。特に昭和期以降は、美術展や公募展を通じて評価された作家による木彫作品が数多く制作され、工芸と美術の境界を越えた独自の世界が築かれました。


歴史的背景:民芸から美術工芸への発展

木彫人形の起源は古く、神像や仏像などの宗教彫刻にまで遡ります。平安・鎌倉期には仏師による木彫技術が高度に発達し、その技術的蓄積が後世の人形彫刻にも大きな影響を与えました。江戸時代になると、庶民文化の発展とともに郷土玩具や縁起物としての木彫人形が各地で生まれ、七福神や干支、民話を題材とした作品が広く流通するようになります。

そして大きな転機となったのが昭和初期の民芸運動です。柳宗悦らの思想のもと、無名の職人による工芸の美が再評価される一方で、それに触発された作家たちが独自の表現として木彫人形を制作するようになりました。この流れの中で、単なる郷土玩具ではなく「作家による木彫作品」としてのジャンルが確立されていきます。

また同時期、北海道のアイヌ文化における木彫熊なども観光需要と結びつきながら発展し、やがて作家性を持つ彫刻作品へと昇華していきました。こうした地域性と作家性の融合は、現代の木彫人形市場においても重要な評価ポイントとなっています。


作家物の特徴:量産品との違い

作家物の木彫人形には、量産品とは明確に異なる特徴があります。第一に挙げられるのが「彫りの質」です。作家は鑿(のみ)や彫刻刀を駆使し、木の繊維や硬さを見極めながら立体感を生み出します。そのため、衣の皺や顔の表情、動きのあるポーズなどにおいて、非常に繊細で力強い表現が見られます。

第二に「素材へのこだわり」です。楠、檜、欅、桂など、用途や表現に応じて木材が選ばれ、木目や香り、経年変化までもが作品の一部として計算されています。特に良質な古材を使用した作品は、それだけで評価が高まることもあります。

第三に「一点性」です。作家物は基本的に同一の作品が存在せず、仮に同じモチーフであっても一点ごとに表情や構成が異なります。これにより、作品ごとに固有の価値が生まれ、市場でもコレクション対象として扱われます。

さらに「銘(サイン)」や共箱、由来書の有無も重要です。作家の名前が確認できる作品は信頼性が高く、評価額にも直結します。


主なジャンルと代表的モチーフ

作家物の木彫人形にはいくつかの主要ジャンルが存在します。まず代表的なのが「七福神」や「仏像」を題材とした作品です。これらは信仰性と装飾性を兼ね備え、古くから人気があります。特に恵比寿や大黒天などは商売繁盛の象徴として需要が高く、精巧な作家作品は高額で取引されることもあります。

次に「動物彫刻」です。熊、鷹、馬、犬などをモチーフとした作品は、力強さや躍動感が求められ、作家の力量が如実に現れます。北海道の木彫熊はその代表格であり、作者や年代によって評価が大きく変動します。

また「郷土人形系」の作品も重要です。地域の風俗や祭礼、農村生活を表現した木彫人形は、民俗資料としての価値も併せ持ちます。さらに近現代になると、抽象的な造形やデフォルメを取り入れた芸術性の高い作品も登場し、美術市場での評価を高めています。


評価と市場価値:何が価格を左右するか

作家物の木彫人形の価値は、複数の要素によって決まります。最も大きいのは「作家の知名度と評価」です。公募展での受賞歴や、美術館収蔵歴がある作家の作品は市場でも安定した人気があります。

次に「出来栄え」です。同じ作家でも作品によって完成度は異なり、彫りの緻密さや構図の完成度によって評価は大きく変わります。いわゆる「出来不出来」の見極めは、査定において極めて重要です。

さらに「保存状態」も価格に影響します。割れ、欠け、虫食い、過度な補修がある場合は評価が下がる傾向があります。一方で、経年による自然な風合いはプラスに働くこともあります。

加えて「付属品」の有無、特に共箱や鑑定書が揃っている場合は信頼性が高まり、査定額の上昇につながります。


現代における需要とコレクター動向

近年、木彫人形の作家作品は国内だけでなく海外からの評価も高まりつつあります。特に日本の手仕事や自然素材に対する関心の高まりにより、木彫作品は「一点物のアート」として再評価されています。

また、従来の骨董市場に加え、現代美術やクラフトの市場とも接点を持つようになり、若いコレクター層の参入も見られます。シンプルで抽象的な作品や、空間に調和するデザイン性の高い木彫人形は、インテリアとしても人気が高まっています。

一方で、伝統的な七福神や郷土人形も依然として根強い需要があり、特に状態の良い古作や著名作家の作品は安定した価格で取引されています。


まとめ:作家物木彫人形の本質

作家物の木彫人形は、単なる工芸品ではなく、作家の思想や技術、時代背景を内包した「立体芸術」です。その価値は見た目だけでは判断できず、彫刻技術・素材・作家性・保存状態といった多角的な視点から総合的に評価されます。

骨董・美術市場においては、今後も一点物としての希少性や、日本独自の木工文化への評価が高まることで、作家物木彫人形の重要性はさらに増していくと考えられます。適切な知識と視点をもって向き合うことで、その真価を見極めることができる分野といえるでしょう。

木彫人形における海外コレクター需要の実態と背景(約5000字)

近年、日本の木彫人形、とりわけ作家物や古作の作品は、海外コレクターからの需要が着実に高まっています。この動きは単なる一時的なブームではなく、日本文化全体への関心の高まり、素材としての「木」に対する再評価、そして一点物の工芸品を求める世界的な潮流と密接に関係しています。従来、木彫人形は国内市場において民芸品や郷土玩具としての位置づけが強く、評価も比較的限定的でしたが、現在では「アートピース」として国境を越えて流通する時代へと移行しています。

まず大きな要因として挙げられるのが、日本美術・工芸に対する海外の評価の変化です。かつては浮世絵や陶磁器、刀剣などが中心でしたが、近年ではより生活に根ざした工芸品や民俗的な造形物にも注目が集まっています。これは、欧米を中心に広がる「クラフト再評価」の流れと連動しており、手仕事による一点物、自然素材、経年変化を楽しむ文化などが高く評価されるようになったためです。木彫人形はまさにこれらの要素をすべて備えており、海外の審美眼に適合しやすいジャンルといえます。

特に人気が高いのが、北海道の木彫熊やアイヌ文化に由来する作品です。これらは単なる動物彫刻としてだけでなく、先住民族文化の象徴としても認識されており、「プリミティブアート」や「エスニックアート」の文脈で評価されています。彫りの力強さやデフォルメされた造形は、西洋彫刻とは異なる魅力を持ち、インテリアやコレクションとしての需要が高まっています。作者が特定できる作品や、古い時代の手彫り作品は特に評価が高く、国内よりも海外市場の方が高値になるケースも見られます。

また、七福神や仏像を題材とした木彫人形も一定の人気を持っています。これらは宗教的背景を持ちながらも、造形としての美しさや象徴性が評価され、「スピリチュアルアート」や「オリエンタルオブジェ」として受け入れられています。特に小型の作品は持ち運びやすく、海外バイヤーにとって扱いやすいことも需要を後押ししています。表情の豊かさや細部の彫り込みが優れた作品は、彫刻作品として純粋に評価される傾向があります。

さらに注目すべきは、現代作家による木彫人形の需要です。近年、海外のギャラリーやアートフェアでは、日本のクラフト作家による木彫作品が紹介される機会が増えており、伝統技術をベースにしながらも現代的なデザインや抽象表現を取り入れた作品が高く評価されています。シンプルで洗練されたフォルム、空間との調和を意識した造形、素材感を活かした仕上げなどは、北欧デザインやミニマルアートと親和性が高く、欧米のコレクター層に強く支持されています。

市場の動向としては、オンライン化の影響も無視できません。国際的なオークションサイトやアートマーケットプレイスの普及により、日本国内にいながら海外のバイヤーへ直接販売できる環境が整っています。これにより、これまで地域市場に埋もれていた優れた木彫人形が世界中に流通するようになり、価格形成にも変化が生じています。特に英語での情報発信や作品説明が付された商品は、海外からのアクセスが増え、競争入札によって価格が上昇する傾向があります。

一方で、海外コレクターが重視するポイントも理解しておく必要があります。まず第一に「オリジナリティ」です。量産品や観光土産的な作品は評価が低く、明確な作家性や個性が感じられる作品が好まれます。次に「コンディション」です。大きな破損や修復跡は敬遠される一方で、自然な経年変化や使用感は「パティナ」として好意的に受け取られる場合もあります。そして「ストーリー性」も重要です。作品の由来や制作背景、地域文化との関係などが明確であるほど、コレクターの関心を引きやすくなります。

また、サイズ感も需要に影響します。大型作品は輸送コストや設置スペースの問題から敬遠されることが多く、比較的コンパクトで飾りやすいサイズの作品が好まれる傾向があります。この点において、木彫人形は非常に有利なジャンルであり、海外市場との相性が良いといえます。

価格帯については、無銘の一般的な木彫人形であっても数千円から数万円程度で取引される一方、著名作家の作品や出来の優れた古作になると数十万円以上に達することもあります。特に海外市場では「日本での評価以上の価格がつく」ケースも珍しくなく、適切な販路を選ぶことで大きな差が生まれます。

総じて、木彫人形の海外コレクター需要は今後も拡大していくと考えられます。その背景には、日本文化への持続的な関心、自然素材への回帰、そして一点物の価値を重視する世界的な潮流があります。国内では見過ごされがちな作品であっても、海外の視点では高く評価される可能性があるため、売却や査定の際には国際市場を意識した判断が重要となります。木彫人形は、単なる骨董品ではなく「世界に通用する工芸アート」として、今後さらに注目される分野といえるでしょう。

木彫人形で高額査定が期待できる作家と評価の考え方

木彫人形の査定において最も大きな価格差を生む要素の一つが「作家」です。同じモチーフ・同じサイズであっても、誰が制作したかによって評価は数倍から数十倍にまで開きます。特に近年は海外コレクターの参入やクラフト再評価の流れにより、作家性の明確な作品ほど市場価値が上昇しており、買取現場でも「無銘の良品」より「銘のある作家作品」が優先的に高額査定される傾向が強まっています。

本稿では、木彫人形分野において高額で取引されやすい作家の系統と、実務的な評価ポイントを詳しく解説します。


① 北海道・木彫熊系作家(最も市場が強い分野)

木彫人形の中でも特に安定して高値がつきやすいのが、北海道の木彫熊を中心とした作家作品です。このジャンルは国内外ともに市場が確立しており、作家名が分かるだけで査定額が大きく跳ね上がるケースが多く見られます。

代表的な高評価作家としては

・藤戸竹喜

・砂澤ビッキ

・柴崎重行

などが挙げられます。

これらの作家は単なる観光土産の熊とは一線を画し、彫刻作品としての評価を受けています。特に藤戸竹喜はアイヌ文化を背景に持つ作家として国際的評価も高く、作品によっては数十万円以上で取引されることもあります。砂澤ビッキはより現代彫刻寄りの表現で、美術市場でも評価されており、木彫人形の枠を超えた存在です。

査定実務上のポイントとしては、

・鮭を咥えた定番構図かどうか

・毛彫りの精密さ

・目や口の表現の深さ

・底面の銘

などが重要になります。古い時代の手彫り作品は特に評価が高く、電動工具の痕跡が少ないものほど好まれます。


② 仏師系・伝統彫刻系作家

次に高額査定につながりやすいのが、仏師の流れを汲む木彫作家です。これらの作家は本来仏像制作を本業としており、その技術を応用した小型の人物像や神仏像の作品を制作しています。

特徴としては

・衣の流れの表現が極めて精緻

・顔の表情に品格がある

・木地の仕上げが非常に滑らか

といった点が挙げられます。

作家名が特定できる場合はもちろんですが、無銘であっても「仏師系の手」と判断される作品は高評価となる可能性があります。特に江戸後期〜明治期の古作は評価が上がりやすく、材質が檜である場合や、漆・彩色が残る作品はさらに価値が高まります。


③ 民芸運動系・郷土人形の作家

昭和初期以降に活躍した民芸系作家も、高額査定の対象となる重要な分野です。この系統は、柳宗悦の思想に影響を受けた「用の美」を背景に持ち、素朴ながらも完成度の高い造形が特徴です。

代表的なジャンルとしては

・七福神

・農民像

・子供や女性像

・祭礼人形

などが挙げられます。

この分野は一見すると素朴なため見過ごされがちですが、

・彫りのバランス

・デフォルメのセンス

・木味の良さ

などが優れている作品は評価が高く、コレクター市場でも人気があります。

特に地方の有名工人(郷土作家)の作品は、地域文化と結びついた価値を持つため、海外コレクターにも評価されやすい傾向があります。


④ 現代木彫作家(アート市場で評価される作家)

近年特に注目されているのが、現代作家による木彫作品です。これらは従来の「人形」という枠を超え、彫刻作品としてギャラリーや美術市場で扱われています。

特徴としては

・抽象的またはミニマルな造形

・素材感を活かした仕上げ

・インテリア性の高さ

が挙げられます。

この分野は作家の知名度による価格差が非常に大きく、展覧会歴や受賞歴、ギャラリー取扱の有無が査定に直結します。場合によっては数十万円〜100万円を超える評価がつくこともあり、従来の骨董市場とは異なる価格帯で動いています。


⑤ 高額作家に共通する査定ポイント(実務視点)

実際の査定現場において、高額作家の作品にはいくつか共通点があります。

まず最重要なのが「銘・サインの有無」です。底面や側面に刻まれた銘、焼印、墨書などが確認できる場合、作家特定が可能となり評価が一気に上がります。共箱や栞が付属していればさらに信頼性が増します。

次に「出来の良さ」です。同じ作家でも作品ごとに完成度は異なり、

・彫りの深さ

・立体感

・表情の完成度

によって価格は大きく変動します。特に顔の造形は重要で、ここが甘い作品は評価が伸びません。

さらに「時代」です。一般的に古い作品ほど評価されやすく、特に戦前〜昭和中期の作品は手彫りの質が高く、人気があります。

最後に「保存状態」です。割れや虫食いはマイナスですが、自然な経年変化はむしろプラス評価となることもあります。


まとめ:高額で売れる木彫人形の本質

木彫人形において高額査定が期待できる作家は、単に有名であるだけでなく、「彫刻としての完成度」「文化的背景」「市場での評価」という三つの要素を兼ね備えています。北海道の木彫熊作家、仏師系の彫刻家、民芸運動の作家、そして現代のアート作家と、それぞれの分野で評価軸は異なりますが、共通して言えるのは「一点物としての力」がある作品が高く評価されるという点です。

買取の現場では、一見すると素朴な木彫人形の中に思わぬ価値が眠っていることも少なくありません。特に銘のある作品や彫りの良い古作は、国内市場だけでなく海外市場でも評価されるため、適切な知識と販路を持つことが高額売却の鍵となります。

木彫人形は単なる工芸品ではなく、作家の技術と思想が刻まれた立体芸術です。その価値を正しく見極めることが、買取価格を大きく左右する重要なポイントとなります。

作家物の木彫人形を高く売るための実務ポイント

作家物の木彫人形は、骨董市場・美術市場の双方で評価されるジャンルであり、売却方法や見せ方次第で査定額が大きく変動します。同じ作品でも「売り方」を誤れば本来の価値の半分以下で手放してしまうこともあり、逆に適切な情報整理と販路選定を行えば、相場以上の価格で売却できる可能性も十分にあります。本稿では、実務者視点で「確実に高く売るためのポイント」を体系的に解説します。


① 作家の特定と情報整理(最重要ポイント)

まず最初に行うべきは「作家の特定」です。木彫人形は作家によって価値が大きく変わるため、銘やサインの有無は極めて重要です。

確認すべきポイントは以下の通りです。

・底面や背面の刻銘、焼印、墨書

・共箱の箱書き

・栞や略歴書の有無

・購入時の資料や領収書

これらが揃っている場合、査定額は大幅に上がります。特に共箱付きの作品は信頼性が高く、コレクター向け市場では必須条件になることもあります。

また、作家名が判明した場合は、

・展覧会歴

・受賞歴

・市場での取引実績

などを調べておくことで、査定時の交渉材料になります。業者任せにせず、最低限の情報を把握しておくことが重要です。


② 「出来不出来」の見極めと選別

同じ作家でも作品によって価格差が大きく出るため、「出来の良い作品」を見極めて売却することが重要です。

評価されやすいポイントは以下です。

・顔の表情が自然で力がある

・立体感があり、単調でない

・彫りが深く、鑿跡が美しい

・全体のバランスが良い

特に人物像の場合、「顔の完成度」が査定の大きな分かれ目になります。表情が弱い作品や粗い仕上げのものは、同じ作家でも評価が下がります。

複数点ある場合は、すべてを一括で売るのではなく、「良いものだけ単品で出す」方が高額になりやすいのが実務上の鉄則です。


③ 保存状態の最適化(やりすぎ注意)

木彫人形は状態によって価格が大きく左右されますが、「手入れのしすぎ」は逆効果になることがあります。

重要なポイントは以下です。

・ホコリは乾いた布で軽く払う

・水拭きや洗剤は基本的にNG

・無理な修復や接着は避ける

・虫食いがある場合はそのまま相談

骨董品の世界では、自然な経年変化(いわゆる“味”)は評価されますが、人工的な補修や塗装は価値を下げることが多いです。特に再塗装やニス塗りは厳禁です。

状態に不安がある場合は、自分で直そうとせず、そのまま専門業者に見せることが最も安全です。


④ 売却タイミングと市場選定

木彫人形は「どこで売るか」によって価格が大きく変わります。

主な販路は以下の通りです。

・骨董買取業者

・美術専門業者

・オークション(国内・海外)

・ギャラリー

高額を狙う場合は、

・作家が評価されている市場を選ぶ

・海外需要があるジャンルは海外販路を検討

することが重要です。

例えば、

・アイヌ系や木彫熊 → 海外需要が強い

・現代作家 → ギャラリー系が有利

・仏像系 → 国内専門業者が強い

といったように、ジャンルごとに最適な販路は異なります。

また、急いで売る場合は買取、時間をかけて高く売るならオークション、といった使い分けも重要です。


⑤ 付加価値の「見せ方」を工夫する

査定額は「情報量」によって変わります。つまり、同じ作品でも見せ方次第で価格は上がります。

具体的には、

・作家情報を整理して伝える

・作品の由来(いつどこで入手したか)

・地域性や文化背景

・サイズ・素材の明記

などをしっかり提示することで、評価が上がります。

特に海外市場では「ストーリー性」が非常に重要で、

「北海道の伝統的な木彫文化に基づく作品」

「昭和期の民芸運動の流れを汲む作家作品」

といった説明があるだけで、印象が大きく変わります。


⑥ まとめ売りと単品売りの戦略

実務的に非常に重要なのが「売り方の分け方」です。

・良い作品 → 単品で高額狙い

・並品 → まとめ売り

・無銘・低評価 → 在庫処分的に一括

という形で分けることで、全体の売却額を最大化できます。

すべてを一括で売ると平均価格に引きずられるため、結果的に損をするケースが多いです。


⑦ 複数査定と業者選び

必ず行うべきなのが「複数査定」です。

業者によって

・得意ジャンル

・販路

・在庫状況

が異なるため、提示額に大きな差が出ます。

特に木彫人形は専門性が高いため、

・民芸に強い業者

・彫刻に強い業者

・海外販路を持つ業者

などを比較することで、最も高い価格を引き出すことができます。


⑧ 高く売れる作品の共通点(総まとめ)

最後に、高額で売れる木彫人形の特徴を整理すると以下の通りです。

・作家が明確である

・彫りが良く出来が優れている

・古作または評価の高い時期の作品

・共箱・資料が揃っている

・状態が良好(または自然な経年変化)

・市場ニーズに合っている

これらが複合的に揃うことで、査定額は大きく跳ね上がります。


結論

作家物の木彫人形を高く売るためには、「作品そのものの価値」だけでなく、「情報」「売り方」「販路」の三つを戦略的に組み合わせることが不可欠です。単に業者に持ち込むだけでは本来の価値は引き出せません。

木彫人形は一点物であり、評価軸も多様なため、正しい知識と判断が価格を大きく左右します。適切な準備と選択を行うことで、数倍の価格差が生まれる可能性がある分野であることを理解し、慎重に売却を進めることが重要です。

この記事を書いた人

東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属

丹下 健(Tange Ken)

丹下 健(Tange Ken)

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