服部製・銀製宝石箱買取について
①服部製とは
服部製とは1881年(明治14年)12月に服部金太郎が創業した輸入時計・宝飾品の販売店・服部時計店のことを指します。後に時計の製造卸売会社、精密機器・電子部品・電子機器メーカーとして発展したことでも知られており、1917年(大正6年)に会社化され株式会社服部時計店(K. Hattori & Co., Ltd.)と名称を変更、その後も株式会社服部セイコー(Hattori Seiko Co., Ltd. 1983年)、セイコー株式会社(Seiko Corporation 1997年)への改名を経て、2001年に純粋持株会社となり、現在のセイコーホールディングス株式会社 (Seiko Holdings Corporation 2007年)となります。
また戦前・戦中にはカメラの輸入代理店、国内メーカーの代理店、小売業にも力を入れており、さながら商社のような役割を果たしておりました。
創業者は服部金太郎1860年(万延元年)~1934年(昭和9年)、輸入時計の販売店を開業し、のちに掛時計・腕時計の製造・販売へと事業を拡大して「世界のセイコー」の礎を築き、「日本の時計王」とも呼ばれる人物です。
八官町(のちの銀座八丁目)の洋品雑貨問屋「辻屋」で丁稚奉公をしていた服部金太郎は、近くの小林時計店に飾られていた時計を目にして時計に興味を持ち始め、1881年(明治14年)に木挽町で服部時計店を創業します。
1895年(明治28年)には、朝野新聞がオフィスを構えていた煉瓦造りの建物を手に入れ、現在でも銀座のランドマークとして知られる「時計塔」の初代がお披露目となりました。
まず銀製品の買取で基準となるのは刻印です。
銀製品には銀を含有する素材が使われている証として、刻印(ホールマーク)があり、銀製品に入った刻印から銀の含有率を判断し、銀買取価格を算出するのが基本です。
刻印には「純銀」「SV1000」「SILVER」「SV925」「STARLING SILVER」などがあります。
「SV925」「STARLING SILVER」は銀の含有率が92.5%であることを意味する刻印です。欧米の銀製品には925のかわりにsterlingの刻印が入っている物も多く、sterlingには「価値のある」「本物」という意味があります。なぜ純度100%ではないのかというと、銀の性質上100%で作ると柔らかく工芸品には不向きだからとされております。そこで銅などの他の金属を混ぜて合金にして強度を高め工芸品として使用できるようにしているのです。「SV925」「STARLING SILVER」どちらもヨーロッパでは純銀として扱われますが、日本では買取店によって対応が異なります。また銀の相場は日々変動し、この相場を基準に「純銀」「SV1000」「SILVER」「SV925」「STARLING SILVER」の買取価格がそれぞれで大よそ決まります。
一方で純銀製の工芸品は純銀の買取価格に加え美術品としての価値が加わります。上記の服部製銀製品や下賜品の銀製品・ボンボニエールなどがそれに相当します。刻印の有無の確認はもちろん箱の有無もご確認ください。
銀製品は変色してしまっていることが多いのですが古美術工芸的な価値がある場合もございますので、ご査定の際はごん磨きなどで磨かずにそのままの状態でお見せ下さい。素人が磨くとかえって査定を下げてしまう可能性があります。
宝石箱・ジュエリーケースは文字通り宝石や貴金属を入れておくための箱です。
ノンブランドやお土産品の宝石箱・ジュエリーケース買取は難しいのですが時代の古い宝石箱や豪華な装飾が施された宝石箱などは美術工芸品としての価値があり買取が可能です。純銀製やプラチナ製、ダイヤモンドなどが散りばめられた宝石箱は高額買取となるケースが見受けられます。
銀製品の買取において最も重要なことは純銀であることとその重量です。
純銀は金やプラチナ同様に金融商品として日々取引されております。そのため日によって買取や売却のレートが変動する特徴があります。特に世界情勢や株式市場の動向によっては、金やプラチナ、銀といった金融商品の相場は大きく変動しますので注意が必要です。ただ金は純粋に安全資産として、プラチナはレアメタルとして、といった付加価値が付き高騰・下落がしやすい一方で、銀は生産量も多いためそこまで希少性も高いわけではありませんので価格としては金やプラチナに比べますと低い相場での取引となります。
また銀は柔らかい鉱物のため変形しやすく、黒く酸化しやすい特徴がありますが買取の相場では重要視されることなく取引されますのでご安心下さい。
ただ銀メッキを表す「SILVER F」や「洋銀(ジャーマンシルバー・ニッケルシルバー)」は銀製品ではないため買取の対象外となるケースが多いため、もし銀製品らしき物のご売却を検討されておりましたらご確認をお薦め致します。
有名な工房やメーカー製など美術工芸品としての銀製品は以下のポイントにも注意してください。
①保存状態がよいかどうか
これは銀製品に限らず、骨董品や美術品買取全般に当てはまる条件です。
装飾の割れや欠けなどが入ってしまったものは完品に比べると買取価格は下がります。
銀は酸化しやすく黒ずみやすい金属です。そのため銀磨きなどで磨いてしまいたくなりますが、素人が磨くと不必要な傷となる場合もありますので絶対におやめください。
②付属品は揃っているかどうか
これはで特に重視されるポイントです。
工房製やメーカー製・作家作品には共箱や栞が付きます。特に作家の作品では作家自身が銘などを直筆し自らの作品であることを保証するものです。栞などは購入時に同時に添えられているものですが、こちらもあると更にきちんとしたルートで購入した商品であるということの証明のひとつともなります。
逆を言えば、共箱のない工房製やメーカー製・作家作品の買取査定は低くなってしまうということにもなります。
このような観点から銀製品の査定には必ず複数の買取業者への相見積りが必須です。
複数の買取業者へ査定依頼することで素人でも大まかな買取相場を把握でき、買取業者からもどういう銀製品なのかも教えてもらえるため銀製品の価値を知る上でも重要です。服部製などの美術品でもある銀製品をそのまま銀の相場価格で売っては損をしてしまいます。今の時代ネット査定やライン査定など査定問い合わせを無料で行っている買取業者がほとんどですので、買取業者ごとの買取査定価格差を把握し、高い査定を付けた買取業者を選択し売却することも可能です。
服部製とは現在のセイコーホールディングスの源にあたる、服部時計店のことを指します。
時計の他にも高級銀製品などの製作に従事しておりました。
銀製品の買取査定において気を付けるポイントとして
①純銀であるかどうか・刻印の有無②保存状態・コンディション③共箱や時代の古い箱など付属品はあるかどうか④買取査定を依頼する買取業者が銀製品に詳しい業者かどうか
などが挙げられます。
服部製や皇族下賜品などの銀製美術工芸品をそのまま銀の相場価格で売ってしまうと損をしてしまう恐れがあります。それを防ぐためにも買取業者何社かに買取査定依頼を出して問い合わせてみるのもよいかと思います。
店舗 骨董茶道具古布はぎれアンティーク着物販売・買取/各種教室/呂芸
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