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こんにちは杉並区荻窪駅近く、骨董茶道具古布はぎれアンティーク着物販売/骨董茶道具古布はぎれアンティーク着物買取の呂芸です。

本日は杉並区下井草にあります西武鉄道新宿線・井萩駅周辺にお住いのお客様宅に茶道具の出張査定・出張買取に行って参りました。

杉並区下井草はこれまでに幾度か茶道具買取でお取引させていただいている地域ですが、まさに閑静な住宅街という表現に相応しい落ち着いた雰囲気の地域だと思います。

今回は下井草駅の方ではなく井萩駅になりますが、清涼感を感じさせる井草森公園があり穏やかな雰囲気の住宅街だと言えます。

そんな杉並区下井草より今回ご紹介したい茶道具が膳所焼の茶入です。

膳所焼とは近江国膳所（現在の滋賀県大津市膳所）付近で焼かれている陶器であり、特に茶陶として名高く遠州七窯のひとつとして知られております。

遠州七窯とは江戸初期の大名であり茶人の小堀遠州によって指導された窯を指し、膳所焼のほか、志都呂焼、朝日焼、赤膚焼、古曽部焼、高取焼、上野焼があります。

小堀遠州は遠州流茶道の開祖として知られており、武家社会の間で行われてきた茶道は武家茶道、大名茶と呼ばれております。千利休が完成させた「侘び」「寂び」の精神は古田織部の元で、利休の求めた静寂さとは真逆の、動きのある侘び寂びへの解釈もされるようになりました。そして古田織部の弟子である小堀遠州は茶の湯に中に武家らしい雅趣を持ち込み「綺麗寂び」と呼ばれる美意識を確立します。

膳所焼は小堀遠州と親交が深かった膳所藩主石川忠総が治世時に最盛を極め、茶入や水指は諸大名への贈答品として重宝されておりました。しかしその後、膳所焼の勢いは衰え江戸時代中期から梅林焼や雀ヶ谷焼、瀬田焼と経て大正時代にようやく膳所焼の再興が行われるようになります。

1919年に地元の陶工・岩崎健三が日本画家・山元春挙と組み、京都の伊東陶山の指導のもと膳所焼の復興に尽力しました。岩崎健三の死後は息子である岩崎新定が父の遺志を引き継ぎ膳所焼を復興します。岩崎健三と山元春挙が築いた窯が陽炎園です。陽炎園は邸内に「東海道名所絵図」にある名勝「陽炎の池」があることから山元春挙により命名されたと言われております。陽炎園の他に「淡海ぜ々（淡海ぜぜ）」という言葉がよく用いられますが、これは琵琶湖のことをさしており、そのほとりで焼かれているという意味合いになります。

膳所焼、陽炎園は著名な陶工に匹敵する工房であり茶道具高額買取の可能性がございます。今回拝見しました膳所焼は肩衝茶入です。繊細な山水の染付が施されております。蓋は象牙蓋、裏に貼られた金箔は茶の中には毒が含まれているため金箔の曇りで見分けるという俗説・通説が起因しております。

お持ちの方は残念ながらお亡くなりになられご遺族様よりご遺品の整理のご依頼を受け、この度は茶道具の買取としてお譲りいただきました。

御祖母様は生前茶道のお稽古を熱心にされていたとのこと、他にも茶碗や水指などの茶道具を買取させていただきました。共箱も総てそろっており茶道具を大切にしてこられたことが推察できます。

この度は大切な茶道具をお譲り下さりありがとうございました。

骨董茶道具古布はぎれアンティーク着物販売/骨董茶道具古布はぎれアンティーク着物買取の呂芸では茶道具の買取を強化しております。

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