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茶道具
2021.06.28

花入の買取査定について

「花入の買取査定について」はじめに
花入(はないれ)は、茶席に飾る茶花を入れる器です。十六世紀頃に「分類草人本」という茶道の成立期の茶法を伝える代表的な茶書の中で「花入」という用語が最初に用いられてからは、「花入」という呼称が使われるようになりました。
 

用いられる素材としては陶磁器など焼物が一般的に知られていますが、金属製やガラス製、竹製などもあります。

花入には歴史的価値のあるもの、有名作家のものなどがあり、骨董品としての価値がある花入の場合、骨董品買取として高価で買取することが可能となります。

遺品整理などで大量に出てきた茶道具の中に仮に価値のある花入があっても興味のない方や素人では判断がつかないものも多いと思います。

そこで今回は花入の査定・鑑定ポイントなどについてご分かりやすく紹介したいと思います。

 

花入買取の高額買取ポイントとは?

お稽古用のような花入やカジュアルな普段使いの花入の場合は買取価格をつけることは難しいです。ではどんな花入が買取できるのでしょうか。

 

①有名な陶工・著名な作家による作品かどうか

今までに数多くの花入が日本中で生産されております。

例えば江戸時代に始まった有田焼や九谷焼などでは多数の花入が生産されてきました。現在でも伝統を引き継いだ有田焼や九谷焼の作家によって様々な花入が作られており、中には数万円から数十万円の価値を持つものも少なくありません。更に古い年代のものなら、希少価値もより高まるでしょう。

 

現代陶工ですと酒井田柿右衛門や徳田八十吉など人間国宝の作品は高価買取の対象となります。ただし作家の作品は工房ものと作家による一点物とに分かれることが多いです。例えば酒井田柿右衛門ですと作家による一点物の濁手と工房の分業で作られた錦手とに分かれます。濁手ですと中には数十万円の買取となるものもありますが錦手ですと数万円となることも多く同じ柿右衛門でも買取額に大きく差が生じます。

 

②素材には何を用いているのか

花入の素材には陶器、ガラス製、金属製、竹籠製などの素材があります。

中には美しい絵柄や模様が入れられた花入も多く、美術工芸品としての価値が高いものも存在します。これらは作家物であることも多いため高名な作家による作品ならば高額買取の可能性が高いと言えます。

 

③歴史的価値のある、希少性に高い作品かどうか

備前焼や信楽焼、常滑焼といった六古窯などで作られた時代の古い花入かどうかで買取価格が大きく異なります。

江戸時代末期頃ですとあまり骨董品としての価値が低くなってしまいますが、江戸時代中期以前の作品であれば高額買取されやすい傾向にあります。ただ昨今では古陶磁の評価は低ニーズと共に低くなりつつあります。当時のニーズと現在のニーズで大きく差が生じているものもありますのでご注意ください。

 

 

花入買取の注意点とは?

上記しましたように花入にはいくつかの買取ポイントがあります。しかしそれらの条件さえ揃っていれば高額買取されるというわけではありません。以下の点にご注意くださいませ。

 

①保存状態(コンディション)がよいかどうか

これは花入に限らず、骨董品や美術品買取全般に当てはまる条件です。

割れや欠け、ニュウなどが入ってしまったものは完品に比べると買取価格は下がります。

実際に使用するものなため特にコンディションは重要で破損したもの、汚れの落ちないものは査定が低くなります。

また花入の場合、水が漏れないかどうかも重要なポイントです。

 

②共箱や栞などの付属品は揃っているかどうか

これは作家物で特に重視されるポイントです。

作家による作品には共箱や栞が付きます。共箱には作家自身が銘などを直筆し自らの作品であることを保証するものです。栞などは購入時に同時に添えられているものですが、こちらもあると更にきちんとしたルートで購入した商品であるということの証明のひとつともなります。

逆を言えば、共箱のない作家作品の買取査定は低くなってしまうということにもなります。

 

また古伊万里や古九谷などの古い作品については時代のある箱があるとよいでしょう。

制作された当時に箱がついていなかったものも多いのですが、もし時代のある箱に収まっていましたら、当時からそれだけ大切にされてきた花入ということにもなります。箱が汚い、壊れているからといって捨ててしまわないようにお気をつけください。

 

③購入時の領収書などは残っているかどうか

これは骨董品がどういったルートで入手したものか保証するものとなります。

デパートや百貨店といった催事でご購入されたもの、また有名な骨董店、アンティークショップで高額購入したものであるならば、購入価格を参考に買取価格を算出できるということになります。

ただし現在の相場と当時の相場では価値が異なることもございますので、ご依頼者様が想定されている買取価格と実際の査定の際の値段が折り合わないケースもあるかと思います。

 

④花入買取に詳しい買取業者であるかどうか

花入買取に限りませんが骨董品や美術品の買取には専門的な知識が必要となってきます。

花入も他の骨董品買取同様に花入買取が得意な買取業者とそうではない買取業者に分かれます。

一般的な大手リサイクル店では骨董的価値のある作品を見分けるのは難しいかもしれません。

お客様のニーズに応じた買取業者の選択をお勧め致します。

 

 

花入の種類
花入には中釘や床柱の花釘に掛ける「掛花入」、床の天井や落掛などから吊る「釣花入」、床に置く「置花入」などがあります。
床が畳敷きの場合は置花入の下に薄板を敷き、籠の場合は薄板を敷きません。また板床の場合は直接花入を飾りつけ、敷板は使用しません。
また花入にもレベルがあり、一番品格が高いものが、古銅や青磁、染付などになります。
【花入の買取査定について】まとめ
花入は茶室に飾る花を入れるための道具です。
素材には陶磁器をはじめ金属製のものやガラス製のもの、竹製のものなど様々です。
高額買取されやすいものとしては
①有名な作家・陶工による作品②高価な素材を用いたもの③歴史的価値のある希少性の高い作品
などになります。
 
高額買取査定において気を付けるポイントとして
①保存状態・コンディションが良いかどうか②共箱や時代の古い箱など付属品はあるかどうか③作品購入時のデパートや百貨店、有名美術店などでの購入価格がわかる領収書は残っているかどうか④買取査定を依頼する買取業者が花入に詳しい業者かどうか
などが挙げられます。

場合によっては買取業者何社かに買取査定依頼を出して問い合わせてみるのもよいかと思います。 

 

買取方法は出張査定・宅配査定・来店査定が一般的となっております。

お客様のご事情に応じて買取業者や査定方法をお選びいただくのがよいかと思いますが昨今では電話はもちろんLINEなどを用いた画像を添付するだけの簡易査定を行う業者がほとんどですので一度ご利用されてみて相見積りをとられてはいかがでしょうか。

 
 

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